教育現場の風

新年度

いよいよ今日から新年度。そして今日は新年度最初の研修会がある。
　早朝５時起床。いつもの時間だがちょっと気分が違う。起業して１３回目の４月だが毎年初日は緊張する。何ともいえない心地よい緊張感だ。さあ頑張ろう。自分で自分を激励した。

　大地震から３週間。死者、行方不明者の人数が毎日新聞に載る。約２８，０００名。避難生活をされている方１３０，０００名を超える。小学生、中学生、高校生で亡くなられた方、行方が分からない方が１，１００名。お気の毒でならない。胸が痛む。

　そんな中で、今ここにこうしていることが出来る。元気で仕事をすることが出来る。そのこと自体に心より感謝しなくてはいけない。そして、目標に向かって日々努力し前進し成長していきたい。社会に貢献できる人間になっていきたい。

　はじめて伺うＴ大学付属中学校。広々とした敷地に立派な校舎。会場は大学の講堂だ。中学１年生を対象とした研修会だが、入学式の前でみな私服。この前まで小学生だったあどけない女の子たち。

　緊張感の漂った雰囲気の中でマイクを握った。みな真剣に聴いた。たいしたもんだ。この姿勢を忘れないで先生方の話を聴くことを提案した。

　夢に向かってみんな頑張れ。

 

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地震後のあぶくま温泉

　妻（マリ子）、母（昭子）、妹（節子）、叔父（大山宏）、叔母（キヨイ）、祖母（清子）と７人であぶくま温泉に伺った。友人であぶくま温泉の支配人杉山さんの陣中見舞いも兼ねて余震で疲れているみんなの身体を癒してあげたかった。

　春休みに会津に帰ったら杉山さんとゴルフを約束していた。１１日の地震で会津田島は震度５であったが、あぶくまがある白河地域は震度６。土砂崩れで生き埋めの被害も出ていた。すぐに東京から杉山さんに電話した。建物に大きな被害はないがお客さんの安全確保が大変であったと話されていた。

　久しぶりにお会いする杉山さんは笑顔はあったものの毎日の激務で疲労がピークの様子であった。当然のことだろう。
　地震の後、温泉を無料開放すると、土曜、日曜で２千数百人の方が来られたという。残っていた食材で料理を作り全品５００円で提供し、売上は全額被災地に寄付されたそうだ。なかなか出来ることではない。頭が下がる。ご自宅の状況を伺うと、地震後奥さんとホテルに泊まり込まれていて自宅を片づける時間がないと。今も町の体育館や公民館に避難されている方たちに温泉を無料で開放されていると言われた。
　杉山さんはいわきから来られた常連客から、今でも浜辺には多くのご遺体が手付かずになっているという話を伺ったという。言葉が出なかった。テレビでは流れない場所でもあの悲惨な状況がいたる地域に広がっているということだ。

　お湯に浸かっていると大勢の方々が入って来られた。みなの表情からこの町に避難されている方だとすぐにわかった。サウナでとなりに腰掛けた中学生くらいの男の子が「今回の地震は大変でしたね」と声をかけてきた。知らない中学生の方から声を掛けられたのはおそらく初めてのことだ。ご両親と離れて避難生活を送られていることを聞いた。元気で頑張って欲しい。

 

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再確認した大切なもの

昨日早朝４時、妻と二人で実家の会津田島に向かいハンドルを握った。地震の後初めてだ。東北自動車道が通行止めになっていたので下道を走ろうと地図で調べていたが前日宇都宮まで開通した。運がいい。
　あまりガソリンが入っていないが会津で入れようと思い補給しなかった。
　
　東北道は節電の影響で真っ暗であった。こんな東北道は初めてだ。東北への物資を積んだトラックやタンクローリーを何台か追い越したが車は少ない。高速を降りて国道を走っていると車の行列を数箇所で見かけた。どれもガソリンスタンドの前だ。開店前から多くの車が並んでいる。ガソリン不足はニュースで知っていたがこれほどかと驚いた。

　鬼怒川辺りまで来ると小雪が舞ってきた。陽の当たらない道路の端にはまだ雪が残っている。震災で避難生活をされている人たちは本当にお気の毒だ。

　田島に着くと笑顔の母と妹が朝食を準備して待っていてくれた。
　「おっかなかった（怖かった）。毎日の余震も怖い」。地震が大嫌いな母が呟いた。
　でもみんな無事で本当によかった。

　被災地で家族と再会した女性が「生きていてよかった。家も流されてしまったが何もいらない」。テレビで観て涙がとまらなかった。
　家族の大切さ、生命の大切さを再確認した。みんなで力を合わせて乗り越えよう。

 

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中止になった研修会

朝４時に起きた。妻はもう出発の準備をしていた。
　３月１４日、長野県中野立志館高校での生徒対象研修会と教員対象勉強会。中野立志館の教員で友人の滝沢一樹先生が私の研修会を企画して頂いた。先月、滝沢先生から突然の打診があり、この日しか予定が取れなかった。
　
　滝沢先生との初めての出会いはもう１０年前になる。ＫＡ教育の「３Ｄ教育プログラム」を活用頂いていた諏訪実業高校で窓口責任者をされていた。まじめで好奇心旺盛、リーダーシップのある若手教員であった。
　そんな滝沢先生と妙に気が合って、長野に行く都度杯を重ねた。東京で年２回開催する「３Ｄ教育研究会」にもご参加頂いた。夏休みにはお子さんを連れて会津の実家まで遊びに来られたこともある。私の独立起業１０周年やＫＡビルの落成式にも駆けつけて頂いた。２年前に中野立志館高校に異動になり昨年から３Ｄ教育プログラムを導入頂いた。
　
　滝沢先生との再会を楽しみに妻と二人で家を出た。上野駅に６時前に到着。６時３０分の長野行きの切符を買おうと窓口に行くと、「地震の影響で長野新幹線はダイヤが乱れています。６時３０分の新幹線は遅れるので切符を売ることが出来ません」と。
　３月１２日午前４時前長野県北部で震度６の地震があった。１１日の東北の大地震やその後の余震で眠りが浅かったのか飛び起きた。朝早く、滝沢先生が心配で電話した。「私の方は全く問題ありません。研修会も予定通りです」。元気な声に安心した。

　６時３０分の長野新幹線に乗らないと９時５分の研修会には間に合わない。中野立志館の生徒との出会いや滝沢先生との再会を楽しみにしていたが研修会は中止となった。滝沢先生も電話で残念がっていた。研修会は滝沢先生が代役を務めて頂くことになった。来年は必ず伺うことを約束して帰路についた。
　

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義兄を伺う

義兄（市野修治・ＫＡ教育顧問）の快気祝いで妻（マリ子）と二人で松戸に伺った。
　待ち合わせの時間に間に合うように電車時間を調べておいたが、地震の影響で常磐線のダイヤは乱れていた。
　何とか駅に到着すると義兄夫婦が迎えに来てくれていた。
　２週間ぶりに会う義兄は一段と元気を取り戻していたように見えた。笑顔が戻り安心した。

　義兄は個人事業主。
　６０歳も過ぎもうそろそろ仕事もいいのではという話も出ていたが、仕事が好きでなかなか決断できないでいたようだ。
　毎朝７時前には自宅を出て自動車を運転して埼玉の戸田まで通う。
　毎日夜も８時過ぎまで働く。遅いときは夜中になることもあるという。
　日曜日もゴルフの日以外はほとんど出勤。
　本当に良く働く。

　昨年末、４０度の発熱。検査の結果異常なし。家に帰らされた。正月３日熱が下がらず入院。再検査したが原因がわからないまま退院した。原因が分からないことが一番不安だ。妻も心配した。
　きっと今までの疲労が一気に出たのであろう。身体は正直だ。

　今年９月で義兄も６５歳。もう社長業は卒業でいいのでは。
　ゆっくり人生を楽しんで頂きたい。健康が一番だ。

 

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皆の無事を確認

大地震から２日目になった。依然余震が続いている。夜中でも余震が来ると目が覚める。１１日の映像が脳裏に浮かぶ。

　１１日の夕方自宅に帰るタクシーの中で妻、会津の母、母の近くに住む叔父、ＫＡ教育の小川君、娘の美和に何度も何度も電話した。携帯も固定電話も全く通じない。この時ほど携帯の力のなさを恨めしく思った。みな大丈夫だろうか。みなの無事を知りたかった。自分の無事を知らせたかった。何度もかけているうちに会津の母とつながった。「田島は大丈夫だ。凄い揺れで怖かった」。母の声に安堵した。実家には母と妹が住んでいる。２人とも身体が不自由だ。特に母は右手、右足が動かない。よかった。しかしその後は全く通じなくなった。一瞬でもつながったことがラッキーだった。
　自宅に戻り会津の叔母と連絡がとれた。地震のとき叔父は会津若松の病院に定期検査に行っていた。本家には６９歳の叔母と８６歳の祖母の２人だけ。叔母は祖母を背負って裏の畑に避難しようとしたが祖母が動けなくなってしまった。じっとしているしか術がなかった。叔父は検査が中止になり無事に田島に戻って来れた。
　娘からメールが届いた。都営三田線の電車の中で地震にあった。水道橋で電車を降ろされ白山まで歩いた。白山でタクシーに乗れて無事家に着いたと。
　ＫＡ教育の小川君は地震の後、一人でいる妻（専務）を心配して来てくれた。本当に有難い。小川君の実家は青森八戸。地震の後お母さんとの連絡が取れず心配していた。１２日の夜になってやっと無事を確認できた。本当に良かった。お母さんは避難所にいらっしゃる。
　みな無事で本当に嬉しい。感謝しかない。有難い。
　岩手、宮城、そして実家のある福島では被害が大きい。行方不明の方々が家族の元に早く戻って来て頂きたいと心から願う。

 

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