娘の美和が遊びに来た。4月13日が美和の誕生日なので久しぶりに3人で食事をしようということになった。美和の好きな富久鮨に行く前に第1KAビル3階の社長室に連れて行った。娘に見せたいものがあったのだ。
昨年11月の誕生日に美和から自作の油絵をもらった。ゾウの群れが草原を悠々と移動している絵だ。娘からの贈り物は何でも嬉しい。それ以上にあまりの出来に驚いた。こんな才能があったのか。からっきし絵がダメな父親に似なくて良かったかな。美和に聞くと何日も何日もかけて描いたそうだ。たいしたもんだ。「そんな大切なものをお父さんもらっていいのか?」。「うん」。ニヤッと笑った。美和とはいつも短いやり取りだ。まあ、分かりやすいけど‥‥。
折角いい物をもらったので額に入れて第1KAビルに飾ろうと思った。マリ子(妻)と二人で浅草の画商を訪ねた。店主から「この絵はどなたが描かれたのですか?」と尋ねられた。「娘が誕生日にくれたのです」。「色の使い方が素晴らしい。将来が楽しみですよ。傑作だから既製品の額じゃなくて私が作って差し上げます」と言って頂いた。始めはお世辞かと思って聞いていたが店主の真顔から本当に良い絵なのだと実感した。プロから娘の絵を褒めて頂けて嬉しかった。プロが言うのだから間違いないのだろう。私より絵心があるマリ子も笑った。
店主に作って頂いた素敵な額に絵を入れるとさらに一層際立った。何となく心が弾んだ。早く美和に見せたいと思った。
社長室に入るなり壁に飾った自作の絵を見て美和は驚いた。「すごーい!この額いいね。こんな良い額もったいない」。画商での出来事を伝えると照れくさそうに微笑んだ。
「また次も頼むよ」。「忙しいからすぐには無理だよ」。またニヤッと笑った。本当にいつも短いやり取りだ。言葉以外のコミュニケーションも大切だよな。誕生日祝いは富久鮨の酒で盛り上がった。
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相手に喜んでもらう為に、自分の想いをものや形に表現できるのは、素晴らしいと思います。日々の生活でも、どうしたら相手に喜んでもらえるか考えていきたいと思います。また、私も母親に対して何かしようと思います。
投稿情報: KENT | 2009/06/03 12:47
娘からの真心のこもったプレゼントは最高至極の贈物であると私も同感します。
私も長女が保育園で描いた「パパの顔」というタイトルでクレヨンで描いてくれた絵は
宝物に思えました。
絵から滲み出る「優しさ」「愛」を忘れずに持ち続けたいと思いました。
投稿情報: ピンポン | 2009/05/26 22:42
私が描ける絵と言ったらキン肉マンとバカボンのパパです。
自分が描いた絵を観て感動してくれるような絵が描けるれたら最高だと思います。
投稿情報: 320 | 2009/05/25 12:59