新型インフルエンザより人間の言葉の方が恐ろしい。
新型インフルエンザで国内初の感染が確認された高校生ら4人に対する「隔離」と周囲にいた人たちの措置が解かれた。だが、生徒らの高校がある市や学校に誹謗や中傷が殺到。多くが行政や生徒らを批判する内容だという。
「成田から帰ってくるな」。「どうしてあんな学校がカナダ留学に行くのか」といった理不尽な電話。「なぜマスクをしなかったのか」。「早く帰国させるべきだった」といった留学中の行動への批判。「謝れ」。「賠償しろ」といった罵声。
学校や行政の対応のまずさを指摘し、今後のために前向きな意見はどんどん言うべきだ。が、心無い言葉は純真な子どもたちを傷つける。自分の子どもが当事者であったらどう思うのであろうか。
大切な子どもを預かる学校関係者も反省して頂きたい。「留学先では新型インフルエンザは流行していないという現地情報を鵜呑みにしてしまった」。「まさかインフルエンザにかかるとは思っていなかった」との弁はあまりにも軽すぎる。指導者、責任者としての自覚が足りないと言われても否めない。いざというとき「一番大切なことは何なのか」が明確になっていない人は正しい判断が出来ない。
一番の被害者は生徒たちである。やっと帰宅できた彼らは、「あらためて家族や友達の大切さが分かった」。「友達の支えのおかげで乗り切れた」。「感染していたらどうしようと不安で一杯であった」。「こんな思いはもうしたくない」。「インターネットでの誹謗中傷はやめて欲しい」。「病原菌扱いされている感じで辛かった」。「不安なことは勉強のことと病原菌扱いされないかということ」。「私たちは病原菌ではありません」。
子どもたちの心の叫びを真摯に受けとめ冷静な対応を心掛けたい。責任ある大人は日頃から「いざというとき」の準備をすべきだ。非難中傷はマイナスのエネルギーだ。子どもたちにはいつでもプラスのエネルギーで関わっていきたい。
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体の傷は時間が経てば治りますが、心の傷はずっと残ってしまう場合があると思います。未来ある子供達を報道の対象とする場合には、配慮ある対応をしてもらいたいと思います。
投稿情報: KENT | 2009/06/05 12:58
心無い一言で人は傷付いてしまう。
励ましや思いやりの一言で元気にもなれる。
1人ひとりが人を思いやる行動をしていかないと根本的な問題は解決していかない。
自分も人を思いやる行動をとっていきたい。
投稿情報: 320 | 2009/06/04 08:29
予防する間もなく、感染して後から発見された当事者や周りの関係者は、
大変に辛い経験と思いにさらされたと思います。
それに付け込んで、中傷誹謗をする輩は本当に人として、最低かつ下の下。
人間社会で生活している以上、何かしらの交流から感染する可能性は避けられないと思います。
言葉によって、プラスにもマイナスにも変換すること忘れてはいけない。
投稿情報: ピンポン | 2009/06/03 12:42