先日、ある高校の1年生を対象とした研修会を行った。通常は4月から6月にかけて実施する学校が多い。3学期に実施する学校は珍しい。この学校に伺うようになって8年経過した。保護者対象講演会や先生方対象の勉強会は毎年実施してきたが生徒に直接会うのは今回が初めてだ。どんな生徒たちなのか。楽しみながら電車に乗った。
開始時間より20分ほど前に学校に到着した。ロビーで担当のA先生を待つもなかなかいらっしゃらない。あと5分で開始なのに大丈夫だろうか。受付の方が出てきて直接体育館に行って下さいと言われた。体育館に伺うと笑顔のA先生がいらっしゃった。体育館には既に着席しているクラスもあったが、今入ってきているクラスもある。開始時間を過ぎたがまだそろわない。時間がかかりそうだ。ようやく最後のクラスが入ってきて担任の女性の先生がプリントを配った。最初に整列した生徒たちはおそらく15分以上待たされているであろう。
学年主任の先生の号令で挨拶した。まず驚いたことは生徒が先生を見ていない。声が小さい。そろっていない。元気がない。下を向いている生徒も多い。A先生が研修会の意義などを話され私を紹介して頂いたが、がやがやと騒がしく静かにならない。もう開始から15分以上経過している。担任の先生方は生徒の後ろに立っておられた。やむなく研修会が始まった。はじめに挨拶したがやはりこちらを見ない生徒が多い。こちらを見るよう指示をした。が、全く変わらない。覇気がない。意欲がない。まじめに聴いている生徒もいるが何でここに来ているのかわかっていない生徒が大勢だ。A先生がマイクを握り研修会を止めた。「お前たちのためにやっているんだよ。聴かないと一番困るのはお前たちなんだよ」。切実に訴えた。一瞬静かになったが相変わらず下を向いている生徒が大勢いた。結局話を聴く姿勢が出来ていない。残念なことだ。
彼らは前からこうだったのだろうか。人の話を聴くことが出来なかったのだろうか。日々少しずつ出来なくなってきたのだろう。出来ないときにその場でタイムリーに指導しないと本当に出来なくなってしまう。そういうクラス、集団を何度も見てきた。指導者はどんなことがあっても見逃してはならない。指導者の責任は重い。人の話を聴くことは一番大切なことだ。彼らは決して悪い生徒たちではない。ただ知らないだけだ。もう一度基本から指導して頂きたい。彼らにも出来るようになって欲しいと願う。
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学校、生徒に一番適した方法を一緒に考えたいと思います。
投稿情報: KA | 2012/11/12 08:17
養護学校の生徒にも3D教育は有効ですか?
投稿情報: 風 | 2012/11/08 06:52
ある学校で授業参観の時に寝ている生徒が居た。
先生は、起こさずに授業を続けている。
とても不思議に思った。
なぜ起こさないのかを聞いてみると普段の授業態度を保護者に見てもらいたいと言っていた。
当然、その子の親は、来ているんだと思ったが、居なかった。
無関心な親を持つと子どもが可哀想だ。
投稿情報: イチゴ | 2011/04/08 17:58