教育現場の風

国士舘中学校保護者対象講演会で学校に伺った

１月１８日（土）午後１時３０分、国士舘中学校保護者対象講演会で学校に伺った。

新年最初の講演会だ。

 

保護者対象講演会も年間５０回以上行っているが、毎回朝早く起きてシュミレーションする。

「事前準備が９９％」。いつも肝に銘じている。

 

国士舘中学校では毎年同じ会場で実施するが参加する保護者は違う。

初めて参加する保護者、２回目の保護者、３年連続で参加される保護者もいらっしゃる。

話す内容も出来るだけ「今」に近い題材を分かりやすくお伝えしたい。

 

玄関でいつものように教頭の山本幸男先生が出迎えて頂いた。

私の到着時間を予測され毎回到着前に必ず玄関にいらっしゃる。

大変恐縮。頭が下がる。

「菊地先生、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」。

本当に明るい笑顔でホッとする。顔と声にはその方の人柄が出るもの。

山本先生のようにいつでも温かく人と接することが出来るようになっていきたい。

 

講演会開始前にお茶を頂いた。

母のことをお伝えし、明日また会津の病院に戻ることをお話しすると、「先生、お身体気を付けて下さいね。運転も慎重に」。

親類のようなお言葉を頂き涙が出そうになった。ありがとうございます。

お集まりいただいた学校のさらなる発展、そして先生方の健康を祈願して！

昨日３週間ぶりに雪の会津から東京に帰って来た。

３Ｄ教育研究会の新年会に出席するためだ。例年は１０日前後に戻って来るが、今回は母が闘病中なので出来る限り仕事を調整した。

各学校の先生方にも大変無理を聞いて頂いた。

本当に有難い。

 

午後６時１０分頃銀座の居酒屋にマリ子と向かった。

幹事の中山正秀先生（３Ｄ教育研究会事務局長・トキワ松学園中学高等学校教頭）が玄関で出迎えて頂いた。

「菊地さんお母さんいかがですか？」。

心配そうに声をかけて頂いた。

中山先生は数年前会津田島に遊びに来て頂いた。

その時母とも一緒に会津の地酒で盛り上がった。

母が東京に出て来た時もご一緒した。

 

会長の片倉敦先生（順天中学高等学校副校長）のご挨拶で新年の会が始まった。

片倉先生も母の病状を大変心配して頂いた。

ご夫妻で会津田島に来て頂いたのはもう７～８年前になるであろうか。

元気な母を知っている。

副会長の樋口元先生（京華中学高等学校企画広報部長）、石井公一先生（立正中学高等学校生活指導部長）はじめご参加された多くの先生方からも母のことのみならず、私たち夫婦に励ましの言葉を頂いた。

嬉しかった。有難かった。

 

参加者２２名の新年の会であったが明るく楽しい雰囲気と先生方の優しいお言葉、笑顔に心の底から癒された。

 

いよいよ新しい年の出発だ。

今年も今まで以上にお役に立てる仕事をしたい。

貢献できる人間に成長したい。

「お集まりいただいた学校のさらなる発展、そして先生方の健康を祈願して！」。

片倉先生の手締めで閉めて頂いた。

右手が不自由なので左手で二人にバイバイした。

昨日で９回の放射線治療がすべて終了した。

当初母の身体の負担を考えて６回が限度ということであったが、治療の効果が大きく癌の進行を食い止めることが出来たので３回追加となった。

１回あたり１０分程度の治療だが皮膚は火傷のようにただれた。

母も辛かったであろう。お疲れ様。

 

午後、病院から会津田島に戻って来た。　

病室から出るとき、母に「東京で仕事をやって１９日にまた来るから。

癌がどんどん治ってきているから元気で頑張って。何かあったら我慢しないで坂井先生や看護師さんに言うんだよ」。

 

母は「大丈夫。気を付けて帰って」と笑顔で口パクした。

マリ子にも「気を付けてな。ありがとう」とほほ笑んだ。

 

右手が不自由なので左手で二人にバイバイした。

一人になったら心細いだろうな。

 

会津田島の叔父（大山宏・ＫＡ教育相談役）と叔母も節子を連れて１日おきに車で病院に来て頂ける。

本当に有難い。　

 

看護師さんたちにも「１９日に戻って来るので留守中よろしくお願いします」と伝え病院を後にした。

明日起きたら母の癌が消えていることを。奇跡が起きて欲しい。

１２日から１４日まで竹田病院の１０２５室に宿泊した。

１０階病棟は広く、きれいで居心地がよい。

 

看護師さんたちも８階病棟の看護師さんたちと同様に親切で優しい。

ブザーを押すとすぐ駆けつけて頂ける。

 

母の左首の癌はお陰様で活動を休止しているようで１２月より小さく感じられる。

痰は相変わらず母を苦しめる。

 

夕食時、母に何か食べたいものがないか聞いてスーパーに向かう。

喉に管が入っているため食べ物を飲み込むことは出来ないが、味を楽しむことは出来る。

毎晩３人でビールで乾杯する。

「アー美味い」。母が口パクする。みんなで笑う。

 

最近寝る前によく思う。

明日起きたら母の癌が消えていることを。

奇跡が起きて欲しい。

きっと熱を出した私を心配していることだろう。

８日に発熱して３８度以上が３日間続いた。

３日間爆睡した。目が覚めても朝か夜かの区別もつかなかった。

 

一緒に病院で寝ているのにマリ子は強い。

３日間私の看病をしてくれた。

 

今日は何とか熱も下がった。

 

母は１０階の病室に無事に引っ越しただろうか。

病状はどうだろうか。

元気でいるだろうか。

 

きっと熱を出した私を心配していることだろう。

 

今日は竹田病院に行く。

蛇口をひねれば水が出る。お湯も使える。なんて有難いことだろう。

８日朝、目が覚めると体が熱かった。熱を測ると３８度以上。今までの疲労がたまったのだろう。

８階の看護師さんたちに発熱したので会津田島に戻ることを告げ、１０階への引っ越しをお願いした。

また、熱が下がるまでは病院に来ないので１０階の看護師さんたちによろしくお願いすることを依頼した。

 

雪の中、車のハンドルを握った。体が熱くだるい。早く横になりたい。

マリ子も不安そうに助手席に座った。

 

会津田島の実家に着くと、がらんとしていた。

人がいないと寒い。水道が凍って水もお湯も出ない。洗濯機も動かない。

「大変だ！」。

マリ子は電気屋さんと水道の設備屋さんに電話して来て頂いた。

少し時間はかかったが無事水もお湯も出た。

蛇口をひねれば水が出る。お湯も使える。なんて有難いことだろう。

 

午後馬場医院に行った。

「熱が下がるまでゆっくり休んで下さい。お母さんのこと心配でしょうけど、まずは休むことです」。

 

母がいつどうなるのかわからない。

早く治して母のところに行かなければ。風邪が恨めしい。