会津に住んでいる韓国の女性と話す機会があった。最近日本では殺人事件が多い。テレビで犯人の顔を見ると「日本の母親が悪い」と切実に訴えた。
理由はふたつ。子どもに対する愛情が不足していることと亭主を大事にしていないことだと。
その母親は、毎日イギリスに留学している娘に電話するそうだ。電話の声で、今日は元気だな。今日は何かあったなを悟るという。元気のない声の日は娘の話をよく聴き心の底から励ますそうだ。娘も母の励ましに元気を取り戻すと。また、韓国に住む友人もカナダに留学している息子に一日3回電話をするという。息子が電話に出ないと何かあったのではと心臓がバクバクするそうだ。我が子から10年も連絡がないのに何とも思わない日本の母親の気持ちが理解できない。テレビに映った犯人の顔を見て「きっと寂しかったんだろう」って思ったそうだ。
もうひとつ、「日本の奥さんは亭主を大事にしていない」と。韓国では母親が子どもたちに、「あなたがご飯を食べることが出来るのはお父さんが一生懸命仕事をしてくれるからだよ」と常日頃から話すそうだ。だから朝、食事中でもお父さんが仕事に出掛けるときは子どもたちも玄関まで父親を見送る。父親が仕事から帰ってきたらみんな玄関まで行って「パパお帰り」って喜ぶらしい。特に男の子は一定の年になったら父親にしか相談できないことがある。父親を尊敬していなければ相談も出来ない。そういう子どもはだんだん母親のことも馬鹿にするようになると。日本の母親を見ていると子どもの前で父親の悪口を言ったり馬鹿にしたりする。子どもの成長に悪影響を及ぼすと。いつからこうなってしまったのであろうと嘆かれた。耳が痛い。心が痛む。
ちょっと前になるが、映画「ALWAYS三丁目の夕日」を観て昭和の家族のありかたを懐かしんだ。感動した。たとえ家が貧しくてもどの家でも家族が一体となって困難に挑戦していた。団結して困難を乗り越えていた。夫婦の会話、親子の会話、家族の会話が満ちていた。コミュニケーションが充実していた。相手の立場を重んじていた。どの家でも子どもに厳しかったが愛情は深かった。父親の存在も大きかった。「時代が変わった」で済ませてはいけない。
============過去の記事はココから============
親の姿をみて子供は育つと思う。後ろ姿だけではない。親の影響力というは大きいと感じます。
投稿情報: aya | 2009/02/05 08:55
どこまで真剣に向き合えるかによってその人に対する行動や言動が違ってくる。
人を大切にし思う事が大事だと頭では分かっているが心で本当に思う事が難しい。
少しでも人を大切にし思える人間に日々、成長していきたい。
投稿情報: 320 | 2009/01/19 07:03
自分が幼少の頃ふと、父親に相談したことがあっただろうか?と自問自答してみた。
「ない?」。理由がありました。父親は相当な酒乱で、家庭崩壊の寸前でした。
その分、母親が必死になって子どもを成人になるまではなんとか辛抱と苦労させてしまった。そのような父親の姿に「尊敬する」という余裕すらなくむしろ恨んでいた時代だったかもしれません。今は、自分が父親という立場になり存在を理解しようと思っています。
確かに父親のお陰で、生活も大学も出してもらったことに感謝しています。
自分はむしろ「あのような振る舞いの父親にだけはなるなよ」と教えてもらったように思えます。今では、孫思いのやさしい爺ちゃんになってしまいました。
投稿情報: ピンポン | 2009/01/13 19:00