娘の美和がイギリス美術体験研修でロンドンに向かった。前半はグレートモーバンでホームステイ。後半はロンドン市内での研修だ。美和にとっては初めての海外である。健康には十分注意して一杯楽しんできて欲しい。
4月に「イギリスに行きたい」と言ってきたときは正直どうしようかと考えた。海外に行かせることが心配だった。しかしすぐに行かせることを決意した。自分の過去のことを思い出したからだ。
18歳のときアメリカ研修旅行の話があって友人から誘われた。自分ひとりだったら考えることもしなかっただろう。海外に行ったことがなかった。飛行機が怖かった。一番は母子家庭でこれ以上母(昭子・KA教育取締役)に負担をかけることが出来ないと思ったからだ。説明会に参加してアメリカの話を聞き、パンフレットに目を通しているうちにだんだん気持ちが変わってきた。勇気をもって電話で母に相談した。「いくらかかるの?」と聞かれた。はっきり覚えていないが50~60万円くらいだったのではないだろうか。家にとっては大金だ。一瞬間があったが「行きたいのなら行きなさい」と。嬉しかった。有難かった。が、お金大丈夫なのだろうかとちょっと心配した。
高校3年生の秋、母は子宮筋腫で福島医大に入院した。当時会津田島から電車で4時間半。母がいない2ヶ月間、中3の弟と二人で暮らした。弁当は近所のおばさん(母の友人)が作ってくれたが、掃除、洗濯、夕食の準備は弟の分まで全部一人でやった。退院後間もなく母は小料理店を出した。まだ術後間もないときである。子どもの学費を稼ぐためだ。開店して半年後東京に行った長男(私)からのアメリカ行きの話である。驚いたことだろう。お金の工面も大変であったろう。それでも快諾して頂いた。結局、参加者が少なくアメリカ行きは消えたが。
「親は子どものためなら何でも出来る。死んだ父ちゃんも私のために頑張ってくれたから」。母の口ぐせだ。私も全く同感だ。親になって初めて親の有難さが分かる。
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親に感謝しつつ早く親孝行できるようになりたいです。
先ずは今、自分ができる親孝行はやっていきたいです。
投稿情報: 320 | 2009/08/20 08:21
海外研修へ旅立ちは、家族としてもとても心配になる期間ですね。
しかし、この狭い日本に執着することなく大きな視野でグローバルな
現実を感じて帰国することでしょう。
個人の固定概念が一変し、さぞ逞しい会話がたのしみですね。
投稿情報: ピンポン | 2009/08/19 16:04