「食料自給率を知っていますか」(東北農政局福島農政事務所編集・発行)という冊子を目にした。この資料によると、平成17年度の食料自給率(私たちが食べている食料のうち、どのくらいが日本で作られているかという割合)は40%。残り60%は輸入に頼っている。食料自給率が下がった原因は、私たちの食生活の変化であり、自給率の高い米や野菜の消費量が減り、代わりに自給率の低い油脂類や畜産物の消費量が増加してきたことがあげられている。日本では「少子高齢化」が社会問題の一つになっているが、世界の人口は増え続けており、2050年には1.5倍に膨れ上がると言われている。「地球温暖化」の影響を受け、農地の砂漠化なども進み、将来、世界的な食料不足が心配されている。
今、日本ではたくさんの食料を輸入しながら、たくさんの食料が捨てられている。結婚披露宴では24%が、宴会では16%が食べ残しであるという。私も心当たりがある。反省。家庭でも一年間で一人当たり17kg以上の食品を捨てているそうだ。日本人が一年間に食べ残して捨ててしまう食料は、飢え死にしそうな世界の子どもたちが何百万人も救えるという統計もある。
先日、戦時中のことが話題になり、食べる物がなくてご苦労された話を伺った。物あまりの時代、食料だけでなく、水もガスも電気も必要なときに自由になる。物があるということは果たして幸せなのであろうか?小さい頃、「いつまでもあると思うな親と金」と教わったことを思い出す。
暑い夏休みもあと僅か。子どもたちと食事をしながらでも、身近なことを親子で語り合う時間をもっていただきたいと願う。社会の現実を知ることは、子どもたちにとって「生きた学習」になる。
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