熱のせいか昔の夢を見た。小学校6年生までは埼玉県川口市でアパート暮らしであった。6畳、4畳半、台所に5人家族で生活していた。トイレは共同。お風呂は近所の銭湯に行った。電話は隣の家に借りた。田舎から電話が来ると隣のおばさんが呼びに来た。パジャマ姿で隣の家に行く。隣の家の家族もパジャマ姿。今思うと懐かしいような恥ずかしいような。狭いところに5人でよく住んだものだ。決して新しいアパートではなかったがいつも母の掃除が行き届いていた。今思えば狭くても快適な空間だった。
狭い、暗い、お風呂がない、そして家族が一杯。そういう住居がテレビに映し出された。ふと昔を思い出す。大変な生活空間で暮らしていかなければならない人は今も少なくないだろう。
暮らしにくい住居を快適な生活空間に改造してしまう、まさに現代のお助けマン「匠」。「匠」の凄さは建築に関する知識やスキルだけではない。それは「相手の立場にたって」快適空間を作り上げてしまうことである。リフォームが終わり、家族が家に足を踏み入れる。みな最高の笑顔。その喜びの大きさは「匠」との握手でわかる。感動で涙を流す人もいる。依頼人のこれ以上ない喜びが「匠」の達成感、充実感をさらに高める。観ている方も自分のことのように感動する。
成功のキーワードは「1対1」ではないだろうか。今、教育現場では1人の担任が40名の生徒を担当する。教科指導だけならまだしも、挨拶や時間厳守など基本的な生活習慣までも指導しなくてはならない。一般企業では1人の管理者が指導できる人数はせいぜい10人程度だろう。本気になって子どもたちを育てていくのであれば「1対1」により近い環境作りやシステム作りが必要ではないだろうか。初めから「無理」では何も変わらない。子どもたちの教育は現場の先生だけの仕事ではない。周りの大人がみなで知恵を出し合っていきたいものだ。そして、親や周りの大人が子どもたちの人生の「匠」に成長していきたいと願う。
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最近、匠という言葉をよく聞く様な気がします。一つの事を極めるのは、凄いと思います。並大抵の努力では出来ないと思います。自分の持っている技術で一人でも喜ばせる事ができれば、これほど嬉しい事はないと思います。やってて良かったと思えると思います。
投稿情報: KENT | 2009/06/06 08:15
真剣、必死になる事によって、色んな知恵がわいてくる。
自分の見栄や格好は考えず人のために行動できる様な自分になっていきたいです。
投稿情報: 320 | 2009/06/04 21:21
人類が始まり、共存共栄で部落が確立。その部落を統括する酋長を中心に発展。
そして、現代の資本主義社会のスタイルと、人間関係の希薄さが露呈していると
感じてしまいます。
事実、社会は金融優先社会。あまりにも「人間」を軽視した社会の変貌にツケが
まわってきてると感じます。
日本の教育も今一度「寺子屋」のようなスタイルで、地域と学校が密接な関係で
「匠」の人材輩出が可能になるかもしれません。
投稿情報: ピンポン | 2009/06/04 20:11