都立K高等学校で「キャリア演習」の授業を行った。前期の最終日にコミュニケーション能力を身につけるための「グループコミュニケーション」を実施した。教材はKA教育の「挑むと逃げる」。
今までの自分の人生で壁にぶつかったときの事を思い出させる。その時、「挑んだ」のか、「逃げた」のか。
初めに実体験を話した。お蔭様で壁にぶつかり続けた人生のため、生徒に話すネタは事欠かない。
壁にぶつかって逃げたことも一杯ある。本気になってぶつかっていったこともある。逃げたくても逃げる場所がなくやむを得ず挑んだこともあった。一人ひとりの生徒が真剣に耳を傾けてくれた。真実は人を揺さぶる。壁にぶつかり続けた経験も彼らの役に立てて嬉しい。
最後に一人ずつ前に来て発表してもらった。教室の空気がピーんとなった。緊張感が伝わる。発表する生徒は当然真剣になるが聴く生徒の顔つきがいつもと違う。みな自分のことのように聴いている。
ある生徒の番が来た。彼は車椅子で通っている。授業中もすこぶるまじめだ。いつも身を乗り出して授業に集中している。たいしたもんだと感心していた。
「私は中学校まで養護学校に通っていた。高校も養護学校に行けたが、健常者と一緒に勉強したくて必死に頑張りこの学校に入ることが出来た。みんなと一緒に勉強することが出来て成長できたと思う。自信もついてきた。苦しくても逃げないで本当に挑んでよかった」。固唾をのんで聴き入っている生徒。大きく頷きながら聴く生徒。目頭を真っ赤にして聴く生徒。彼の発表が終わると教室中が拍手で一杯になった。感動した。発表した生徒にも、聴いていた生徒たちにも。
「やれば出来る」で授業を締めくくった。みんな頑張れ!
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人は、けっして一人では生きていけないと思う。
悲しい時、辛いときに周囲から励まされ「よし!」との方向へ変わる時が
誰もが味わったことと思います。
生涯に幾多の「山」と「谷」の景観を体験する人は強い。
投稿情報: ピンポン | 2009/08/14 10:56
失敗した経験も全て活かされる事をこのブログを読ませて頂いて改めて感じました。
全ての経験が活かせる生き方をして行きたいと思いました。
投稿情報: 320 | 2009/08/12 18:01