携帯電話は今や子どもたちにとっても必需品になりつつある。友人との交流や緊急時の連絡などで重宝する反面、ネットを利用した犯罪やトラブルに巻き込まれるなど危険な落とし穴が存在することも事実である。
携帯電話を持っている中高生の約7割が何らかのトラブルに巻き込まれた経験があるという。中高生の間に流行っている学校裏サイトやプロフなどのネット遊びもトラブルを生む要因のひとつだ。
文部科学省の小中高生の携帯電話に関する利用実態調査によると、中学2年生の約2割が1日に50通以上のメールの送受信を行っており、100通以上やり取りする小学生もいたという。入浴中や食事中も携帯電話を手放せない子どももおり、子どもの「携帯依存」が浮き彫りになった。
メール回数が増えると就寝時間も遅くなる傾向も顕著だ。小6の場合、携帯電話を持っていない子どもの41%は午後10時前に就寝し、午前0時以降に寝る子どもは2%だった。一方、メールのやり取りの多い子どもで午後10時前に就寝するのはたった9%で、午前0時以降に寝る子どもは21%にも上ったという。
「携帯依存」が生活習慣に影響することもわかった。学校での出来事を親に話したり、親と一緒に食事をしたりすることが少ないという。大切な親と子どものコミュニケーションを阻害する大きな要因だ。
専門家によれば、「依存が進むと、相手の表情を読み取りながら意思疎通を図る能力が低下する。人を傷つけることに鈍感になり、ネットいじめにつながる恐れもある」と懸念している。
進級、進学を機に、新たに携帯電話を持つ中高生も多いのではないだろうか。本当に必要かどうかを親と子どもで十分話し合って頂きたい。そして活用のための「家庭のルール」を決めることも子どもたちにとって非常に重要なことだと思う。
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