妻が夜8時頃熱っぽいということで体温を測った。38度。風邪かな。すぐに水枕の用意をして休ませた。11時過ぎ急に様態が悪化。体温を測る。39度。震えが止まらない。驚いた。手も硬直してしまっている。顔色も悪い。弱音を吐かない妻は「大丈夫」と言うが躊躇せず救急車を呼んだ。血圧も190を超えているという。日頃は低血圧な妻である。不安に襲われた。母も突然血圧が上昇し脳出血を患った。救急隊員の質問に答えながら帝京大学病院に搬送された。
熱が40度を超えているという。大人のそれはきつい。インフルエンザ検査はマイナス。高熱の原因ははっきりしない。不安に襲われたとき人間は弱い。
点滴を受けている妻の横で付き添っていると二人の若い医師が寄って来た。妻の様態、原因、治療方法、今後の注意点等説明を伺った。不安を察知してか柔らかい物腰だった。こんなに丁寧な説明を受けたのは初めてだ。予想外の対応に驚いた。ある種の感動を覚えた。不安も和らいできた。ちょっとした言葉で人の心は落ち着く。
医療の世界だけでなく、今、一番欠けている行為は説明責任を果たすことではないだろうか。国会議員も官僚も。子どもたちの周りにいる多くの大人たちが「説明」を避けているように思う。
教育現場で「不安」に襲われる子どもたちも少なくない。何が不安なのか。分からないから「不安」なのである。先生が、親が、周りの大人がみんなで子どもたちの「不安」を取り除いてあげたい。ちょっとした一言で「不安」は消える。
「教師たるもの医者たれ」。大原の恩師青木靖明先生の言葉が思い出された。
今日の二人の医師に出会い、今、不安を取り除く「先生」が必要だと心底思った。政治も、医療も、学校も。本当の先生の出番を待っている。
============過去の記事はココから============
身内の病は、本当に辛く苦しいことを私も体験しました。
生後1ヶ月の娘が、インフルエンザで帝京大学病院にお世話になりまた。
肺炎の可能性が高く、生命に危機が及ぶ場合は、メスを入れを直接肺への呼吸を確保するため人工呼吸器具をつける説明を聞いた瞬間に本当に頭が真っ白になりました。
幸いにスタッフの方々の献身な対応で、2週間後に退院しました。妻と私が毎日通院した時に必ず、看護士をはじめドクターの本当に心強い言葉に勇気づけられました。
一方、社会では、「経済優先」「自己優先」という風潮。私も中学・高校時代は、他人を蹴落として、受験に勝つことが、自分の幸せになるんだとも言われました。
立場は異なりますが、医療の現場では、ドクターは信頼第一の名ドクターが陸続と輩出されるように念願します。
また、学校現場においては、「心のドクター」とも言える名教師も多く輩出されることを常に期待したいと思います。
投稿情報: ピンポン | 2007/11/14 19:00
心配です。。。
いつも明るく元気な姿をみることで、KAスタッフ皆 元気を頂いています。
用心に用心を重ねて よくよく検査をして、一日でも早く原因をつきとめ、一日でも早く元気になって下さい。皆祈っています。
投稿情報: こづ | 2007/11/14 12:10
まずは奥様の一日も早い回復をお祈りします。
私は教育に関して素人ですが、教師は勉強を教えることより子供が不安になった時その不安を取り除くことが最も重要な仕事ではないかと思います。前回の東洋高校の市川先生は不安を取り除く仕事に力を注がれている教師だと思います。教師も進学率などいろいろ大変だと思いますが、一人でも多く市川先生ような方が増えることを祈っております。
投稿情報: 寺田 誠司 | 2007/11/14 11:38
病気に対しては臆病なくらい用心したほうがいい、というのが私の考えです。どんな病気でも、医者選びから、自身が「自分で治すぞ」という一念を持つことからすべてが始まると思います。何か、意味がある、と捉える知恵が必要です。病が起きたから、直すということによる「大善」が起こる、という考え方です。真正面から、用心深く、徹底して病気に取り組み、回復して、感謝の心で過ごすというのが一番ではないか、と思います。私たちはやる事が決まっています。基本中の基本から出発です。夫婦ともども頑張ってください。使命がある人は必ず、今まで以上に元気になるというプラス思考が大事。
投稿情報: 坂 | 2007/11/14 08:54
伝える事が相手に安心感を与え、知る事が不安を取り除く。
確かに、説明や裏付けがあった上で「大丈夫!」と言われると自信や、やる気は更に出ます。
そうすると更に頑張れる。
「教師たるもの医者たれ」
素晴らしい言葉だと思いました。
教師の使命は大きいですね。
くれぐれも無理をせず、お大事にして下さい!
投稿情報: {゚_゚} | 2007/11/14 08:13