全国の小中高校が2007年度に把握した子どもの暴力行為が5万2千件を超え過去最多になったという。いじめも前年度に比べて減ったものの10万件にのぼる。ちょっとからかわれたり、言い合いになっただけで、いきなり暴力にエスカレートする。専門家は、「かつては荒れているグループがはっきりしていたが、今は一人ひとりの突発的な暴力が目立ち、対応が難しくなっている」と指摘する。
言葉でコミュニケーションをとる力が不足してすぐに手が出てしまう子どもが増えていると教育現場の先生方から伺う。。「友だちと付き合うことが苦手な子ども達」、「自分の感情を抑える力が弱い子ども達」が増えてしまった。
昔は近所に子ども達が大勢いて、子ども同士の遊びの中で多くのことを学んだ。時にはちょとしたことからけんかになって、殴りあいもあった。殴られれば「痛い」ということを知ったはずだ。ガキ大将的存在がけんかを仲裁し、さっきまで殴り合いのけんかをしていた子ども同士を握手させたりした。知らず知らずのうちに身に付いた社会性やルールが今は全くない。
テレビゲーム、携帯電話、パソコンなど子どもたちの周りにはかつてない「仮想社会」が多く存在する。現実と仮想の区別が付かなくなってしまう。恐ろしいことだ。学校裏サイトなどネット上の陰湿ないじめもそれと無縁ではない。
荒れる子どもに共通していることは、日頃のストレスではないだろうか。
一定の年齢になると子どもは親から遠ざかろうとする。親からすればちょっと寂しい気もするがやむを得ない。しかし親はいつでも「子どもの味方」であることを自らの行動で訴え続けて欲しい。親は子どもの「安全基地」だ。危なくなったら帰ってくる場所があるがある子どもは幸せである。いつも子どもの様子を知っていて頂きたい。家庭における親と子どものコミュニケーションが今こそ重要である。
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