友人が遊びに来た。遠く離れた一人暮らしの父親が入院したという。月に何度か見舞いに行くそうだ。大変だ。頑張って欲しい。
20年前の自分を思い出した。母が脳出血で倒れたとき、毎週土曜日、早退して東京から会津若松の病院に通った。6ヶ月続いた。意識が戻らない母のベットのとなりにゴザを敷いて寝た。朝起きると元気な母がいて「あっちゃんおはよう」って起こしてくれることを夢見た。朝、恐る恐るベットを見ると昨日のままの母だった。意識が戻った後も言葉は戻らなかった。あれから20年。今も元気でよく笑う母がこの世にいてくれて有難い。
友人に聞いた。「奥さんやお子さんは一緒に行かないの」。「大学受験で忙しいから‥」と寂しそうに呟いた。言葉には出さなかったが空しさを感じた。
親がいなければ子どもは存在しない。学校を出して頂いて、食うものを食わせて頂いて、そして、今の自分がある。そんな親が年老いて具合が悪くなったとき、元気な顔を見せるのは当然なことであろう。妻が夫の親を心配し、夫が妻の親を気遣うことも当然ではないか。相手の親がいなければ一緒になれなかったのだから。
子どもにとって大学受験は重要だ。人生の勝負どころのひとつだ。努力して目標を達成して欲しい。でもね‥‥、と、言わざるを得ない。
子どもは親の行動を見て育つ。親の行動を見て学ぶ。人生の師匠は親だから。どんなに大変でも、どんなに苦しくても、親を大切にすることは当然のことだと思う。
親は自らの行動で子どもに「生き方」を教えるべきだ。親の生き様は重要だ。いつも子どもは観ている。
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