毎朝、玄関脇の小さな花壇の花たちに水をまく。「おはよう。今日も暑くなるけど元気でね」とか、「今日は元気がないな。大丈夫かい」などと、家を彩る花たちに声をかける。花たちは嬉しそうに微笑んでいるように映る。
旅行や出張で留守にするときも花たちに語りかける。「ちょっとの間いなくなるけど、留守中家を守っていてくれよ」。また、帰って来たときも、水をまきながら「ただいま。留守中ありがとう」。花に触れながら感謝する。
知らない人が見たら変に思われるかもしれないが、花たちにしか届かない小さな声で話すので、おそらく大丈夫だろう。
以前、日本一のトマトづくりの農家の方のコメントを読んだ。「なぜおたくのトマトは毎年日本一になるんですか」の問いに、「毎日、毎日トマトに話しかけています。頑張れ、頑張れと声をかけています。その愛情がトマトに伝わるんですよ」と。科学的な根拠はわからないが、トマトを育てている方の日々の実践には説得力がある。
トマトだって声をかけられれば嬉しいのだろう。まして、人はもっと嬉しい。苦しいとき、辛いとき、逃げ出したくなってしまうとき、周りの人の何気ない声かけは優しい。元気が出る。勇気がわく。意欲が高まる。ちょっとした言葉でも声をかけられると、「自分を見てくれる人がいる」という何ともいえない安心感がある。
いよいよ新学期がスタートする。長い夏休みから、なかなか普段の生活に戻れない子どもも多いはず。親が、周りの大人が、先生方が、そして友達が、明るい笑顔で「声かけ」しよう。
うちの花たちも育ちがいい。「声かけ」の成果だろうか。
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