今年も年頭から殺人事件のニュースを見た。本当に嫌な気分になる。
広島県で県立高校に通う17歳の少年が自宅で一緒に暮らす祖父母を殺害。少年によると「不登校について怒られたため」と。少年は祖父母と3人暮らし。両親はどうしたのであろうか。祖父母はきっと両親に代わって一生懸命育てていたことであろう。気の毒でならない。少年は今後どうなっていくのか。
東京町田で祖父が小学校3年生の孫娘の首を絞めて殺害。動機は「生活が苦しかった」と。首を絞められた少女はもっと苦しかったであろう。可哀想でならない。
人の生命を奪う権利は誰にもない。その人の人生はその人のものだ。何でそんなに簡単に奪ってしまうのだろうか。亡くなってしまったら戻って来ないことを理解しているのだろうか。現実はゲームの世界ではない。リセットできない。
正月に録画した「白虎隊・敗れざる者たち」を妻(マリ子)と二人で観た。感動した。切なかった。涙が溢れた。
舞台は幕末の会津。家老西郷頼母は妻や自身の親兄弟、子どもたちと仲睦まじく暮らす。藩校「日新館」の指導者として少年たち(後の白虎隊)の鍛錬に尽力していた。会津藩主松平容保は京都守護職に任ぜられ新選組を配下に攘夷派を厳しく取り締まる。それが長州や薩摩の激しい憎しみをかった。会津藩は時代のうねりに飲み込まれていく。藩の存亡をかけて出陣した白虎隊(16・17歳)はあっという間に壊滅状態。飯盛山に逃れた20名はそろって自刃。西郷頼母の留守邸では、頼母の母、妻、2人の妹、5人の娘(16歳、13歳、8歳、4歳、2歳)がそろって自決。妻千重子は8歳、4歳、2歳の娘を刺殺した後胸を突いて果てた。ドラマでは、死を覚悟した幼い娘が母に問う。「人は生まれ変われるのでしょうか?」と。母は「生まれ変わるとも」。みなもっともっと生きたかったであろう。夢もあっただろう。やりたいことも一杯あったであろう。本当に気の毒でならない。
生きたくても生きることが許されない人もいる。与えられた生命を大切に。そして精一杯生きて使命を全うしたい。
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