大和町に引っ越してきてから8年目になった。越してきた当時から夫婦でお世話になってきたやまと寿しのマスターが亡くなってしまった。まだ50代の働き盛り。残念。
口数は少ないものの、人の想いを汲み取ることが出来る優しい心根の持ち主であった。
いつも妻と伺い、席に着くと、何も言わなくても、その日の一番うまいものを出してくれた。仕事で疲れていると、気の利いたうまいことは言わないが、マスターの表情から励まして頂いていることを感じ取れた。昼食を取る時間がないときは電話でお願いし、店に行くとすぐに食べられるように用意してくれた。食べ終わると「行ってらっしゃい」と元気に背中を押して頂いた。身体の不自由な母と妹が東京に出てくると、二人の好きなものを覚えておいて一生懸命握ってくれた。子ども達もみんなお世話になった。3年前に自宅を新築したときも、自分のことのように喜んで頂いた。
体調を崩されてからは、ランチも休み、夜も早く終わってしまうようになり、なかなか伺えなくなってしまった。もっといろいろ話したかった。一緒に飲みたかった。あの優しい笑顔はしっかり脳裏に焼きついている。
「人はどこから来て、どこに行ってしまうのであろうか」。
一日一日を大切に生きていきたい。頂いた生命を大事にしたい。そして、子ども達にも伝え続けていきたい。
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