今年の世相を表す漢字に「偽」が選ばれた。「偽」とは、①本物のように見せかけること。②本物に似せて偽ること。だそうだ。予想をしている人が多かったが、実際に決まるとなんとも情けない。恥ずかしい。「これでいいのか日本」という心境である。
数々の食品偽装。政治家の金の問題。社会保険庁の年金問題等々。信じられない問題の続出だった。今年ほどテレビで「謝罪」の場面を見たことはない。次から次へと頭を下げるおとなが現れた。子ども達はテレビの画面をとおして、何を思ったであろうか。
特に腹立たしいのは「年金問題」である。何十年もこつこつと働き、老後のために払ったはずの年金が消えてしまった。当事者の怒り、苦しみ、不安は誰がどうやって責任を取るのだろうか。国民には全く責任はない。こうしている間も「受け取るはずの年金を受け取れないまま亡くなってしまう方が沢山いるはずである」。社会保険庁のミスは単なるミスではすまされない。犯罪だといっても過言ではないと思う。
「政治家は自分の傷みと思ってもっと真剣に働け」と言いたい。他人事のような発言は絶対に許せない。何のために政治家になったのか。政治家になることが目的だったのだろうか。国民を守るために政治家を志したのではないのか。
小さい頃、「嘘はつくな。人に迷惑をかけるな。」と教えられた。「正直に生きることが一番。」とも教わった。
今、子どもに何を教えるのか。学力の低下どころの問題ではない。教える大人が深く反省し、子どもの教育に真剣に取り組まなければならないと痛感する。
「偽」の大人は将来を背負う子ども達に対して真摯にお詫びすべきである。
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